中央アルプス縦走は意外と危険!
観光地でも有名な千畳敷まではロープウェイで簡単に2640mまで連れて来てくれるので、気が緩んでいたのかも知れません。空木岳という日本百名山の一座は、どこか優しい雰囲気を感じさせる名前も誤解していたのでしょうね。
私が計画したルート1日目は、
千畳敷(2640m)~極楽平-島田娘(2858m)~濁沢大峰(2724m)~桧尾岳(2727.7m)~大滝山(2708m)~熊沢岳(2778m)~東川岳(2671m)~木曽殿山荘(2490m)
標高差を見てると極端な落差はありませんが、代表的なピークとピークの間に、2~3個のピークを越えるという岩尾根が続きます。
濁沢大峰の手前くらいから、岩稜の上り下りの難行苦行で、気楽な尾根歩きのイメージは吹っ飛んでしまいました。
山頂表示の左後ろに避難小屋が見えます。
3年前に私とはコースは逆でしたが、桧尾岳で韓国人の登山ツアーのパティーが遭難しています。
風雨が強かった為に避難小屋も目に入らなかったようです。
私も雨に遭遇し、雨具着替えや疲労で予定通りの時間より倍近く掛かりました。
ここから、写真を撮る余裕は無くなり、懸命にその日の山小屋(木曽殿山荘)までひたすら歩き続けました。
pm4:30までに小屋に到着するようにと言われていたのですが、びしょびしょで6:45やっとのことで辿り着きました。5時6時に山小屋に着くのは常識はずれと言われるくらいですから、とんでもない事でした。
ただ、登山ガイド等ではコースタイムが短く記載されていますし、岩尾根の厳しさが記載されてなく、やや安易なコース紹介になっているのが怖い気がします。
参考記事↓のようにツアー登山の弱点や悪天候に対する装備の不備もありますが、コースの難度の把握も問題で、それにはコース紹介の信憑性を重視しなくてはなりません。
参考記事:韓国人登山ツアー遭難事故
2013年7月29日、韓国の旅行会社による空木岳縦走登山ツアーに参加した登山者(20名)の内、4人が死亡するという遭難事故が起こりました。同パーティーは池山尾根(迷い尾根)を登り、空木岳に登頂し、木曽殿山荘で一泊。次の日に宝剣岳を目指すコースを計画したようです。 木曽殿山荘の出発の日、天候は悪化。小屋の主人から出発を控えるように勧められたそうです。ツアー登山の最大の弱点、飛行機の時間に間に合わないという理由でパーティーは出発したようです。ほとんどの登山者がポンチョなどの簡易雨具しか持たず、日本では到底考えられない軽装だったようです。 檜尾岳から檜尾尾根へ10分ほど入った所に檜尾避難小屋がありますが、濃霧のため分らなかったようです。檜尾岳から島田娘にかけての稜線で低体温症により亡くなっています。同ルートはエスケープルートが乏しい上、山小屋がないので3000mクラスの登山経験のない韓国人にとってかなり無謀だったと言わざるを得ません。
by TGokuraku-TOMBO | 2016-08-26 13:19 | Comments(0)